結納とは夫婦となる男女が品物を取り交わすことで一生の誓いを表す儀式であり、婚礼の1番初めのステップです。「結」は婚姻によって両家が親族となり結びつくこと、「納」は贈り物を納めることを意味しており、通常は新郎家から新婦家に品物を納めます。帯や着物地に縁起物を添えて送るのが本来の形ですが、現代では結納金を送るのが一般的です。そして、受け取った新婦家はお礼とともに「これからよろしく」という気持ちを込めて結納返しをします。
本来の方法としては品物のやり取りは仲人を介して行われ、仲人が新郎家で預かった品物を新婦家に持参して手渡し、新婦家で受書を預かって新郎家に持参して手渡します。また、結納返しも同様の手順で行われます。しかし現代では略式で行われることが多くなっており、仲人と新郎家がそろって新婦家へ赴いて双方の品物のやり取りを行ったり、新郎家・新婦家・仲人が料亭やホテルなどで集まり、会食の場で品物をやり取りしたりといった方法がとられます。
結納をする、しないは自由ではありますが、婚約の証を儀式として行うことでお互いの誠意を確認し、以後の良好な親戚関係を築くことが可能になります。本人達や双方の親の気持ちにけじめをつけるとても大切な節目の日となります。